1997年の写真集。デジカメを持ってなかったので、一眼レフでよく撮ってた。
この時期は、朝5時半〜夜10時までは外、夜10時〜翌朝まではわたしの部屋、
という生活。
写真で振り返ると、外にいるシロさんは やっぱりイキがいいなぁ…。
外には外の自由があるけれど、家には安心と温かさがあるから。
このあと完全な家猫になるわけだけれど、それが一番の幸せだったと思うんだよ。
半野良のこの時期は、体の白や手足が汚れてる。
においも埃臭くてね。懐かしいな。
ここに登場する「ぶーにゃん」は、シロさんのナイト猫。
ぶーにゃんは何もしていないような顔をして、シロさんを守ってくれた。
野良猫の世界だと、片手を失った猫は弱い者として いじめられるらしい。
現にシロさんは他の猫から逃れるように、隅っこでひっそり生きていた様な気がする。
そんなシロさんのことを守ってくれたのが、ぶーにゃんだった。
でも、シロさんに愛嬌を振りまくことはしない。
シロさんにはいつもポーカーフェイス。
オス猫らしく、のっそのっそ、優雅に、行動範囲広く、歩き回る猫、ぶーにゃん。
頭が大きくて、体も大きくて、かっこいい猫、ぶーにゃん。
シロさんは ぶーにゃんのことだけが好きで、ごはんも半分残して譲る程。
家猫になって、ぶーにゃんに会わなくなって1年が過ぎたとき、
外でぶーにゃんを撫でた手のにおいを嗅がせたら「にゃぉ〜ん」と鳴いた。
ずっと覚えているんだね…。
シロさんの野良時代を思い出すとき、ぶーにゃんと一緒にいた数々のシーンが
とても懐かしくなる。
そのぶーにゃんは、2000年12月23日、クリスマスイブのイブに、
外で一生を終えました。強い外猫は一生が短い。勲章のようだね。